ニッケイ新聞 2013年2月16日
サンパウロ市では14日17時から19時にかけて強い雨が降り、西部ピニェイロスやブタンタン地区ではわずか2時間で2月の平均降水量の約半分の雨量を記録した。15日付伯字紙が報じている。
サンパウロ市全域で降った雨量の平均は、2月の平均降水量の12%にあたる26・3ミリだが、豪雨に見舞われたピニェイロスやブタンタン地区では100〜101ミリの降水量を記録した。この量は2月の平均降水量の46%にあたる。
サンパウロ市の交通はこの豪雨で大混乱を起こし、約80カ所で冠水が起きた。冠水箇所の半分はまだ通行が可能だったが、40カ所は車で通り抜けることも出来ないほど水位が高くなった。アウト・デ・ピニェイロスでは車が積み重なった状態になり、ポンペイア地区などでも駐車してあった車数10台がタイヤの高さまで水没した。サンパウロ市内の渋滞は20時に通常の10%増の106キロを記録。水が引かなかったりしたため、この日の渋滞は回復が遅く、22時30分になっても27キロの渋滞が残った。
西部のスマレーや南部のブルックリン、シャッカラ・サントアントニオなどでは停電も起きた。サンパウロ市の信号機は15日午後2時現在も115台が故障しており、倒木の処理も続いている。
サンパウロ市南部コンゴーニャス空港は17時48分から18時40分まで閉鎖され、16便に遅れが生じた。パウリスタ都電公社(CPTM)ではラッパ駅とバラ・フンダ駅間の線路が冠水したため8号線が止まり、バラ・フンダ駅やピニェイロス駅では大混雑のため気分が悪くなる乗客も出た。
また、ABC地区、オザスコ、バルエリ、サンタナ・デ・パルナイーバなどの大サンパウロ市圏でも同様の混乱が起こった。
14日のサンパウロ市は今年最高の気温33・3度を記録。この暑さは今週末まで続くと見られている。