ニッケイ新聞 2013年2月22日
20日にボリビアで行われたリベルタドーレス杯の試合で、コリンチャンス応援団があげた花火が原因で相手チームを応援中の少年が死亡する事故が起き、最悪の場合、コリンチャンスが今大会から除外される可能性がでてきた。21日付伯字紙が報じている。
昨年の同杯を制して南米一となり、12月にはサッカー・クラブ世界一の栄冠にも輝いたコリンチャンスは20日、今大会の初戦となる予選リーグ・グループ5の第1戦、ボリビアのサンホセとの試合を敵地ボリビアのオルロ県オルロ市にあるヘスス・ベルムデス・スタジアムで行った。
試合は前半に1点を先制したが後半に追いつかれ、1—1の引き分けに終わったが、それ以上に痛い悲劇が試合中に起きた。前半5分の先制点に沸くコリンチャンス応援団が打ち上げた花火(信号弾)が、サンホセ応援者のケヴィン・ベルトラン・エスパーダ君(14)の右目付近を直撃したのだ。ケヴィン君は救急車で運ばれたが、病院到着前に死亡した。同様にサンホセ応援者の24歳男性(氏名不詳)も負傷し、入院した。
この事故で、オルロ市警察は花火などを使ったコリンチャンス応援団員12人を逮捕した。この日は約500人のコリンチャンス応援団がかけつけていたが、証言によると、コリンチャンス応援団は試合開始直後から、サンホセ応援団がコリンチャンスの選手に物を投げるなどの態度に苛立っていたという。
南米サッカー連盟(CONMEBOL)は事件に対する公式声明をまだ出していないが、昨年12月に改定されたルールには、応援団が不適切な行為を行った場合、当該チームには罰金や減点などの罰則が課せられ、最悪の場合、参加中またはその後の大会から除外されると明記されている。
コリンチャンスは、ケヴィン君死亡後に謝罪声明を出している。