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〃聖地〃東京ドームで日伯戦=聖、パ州クラブ選手らが=「国立フレンド・シニア」と対戦=「コロニア野球人の夢」

ニッケイ新聞 2013年2月23日

 憧れの東京ドームで日伯戦——。アニャンゲーラニッケイクラブ野球部(白石マリオ部長)、ニッケイWEB(小川彰夫代表)共催による『第1回日伯シニア野球大会』が28日午後5時から、読売巨人軍の本拠地・東京ドームで行われる。ブラジルから日系8クラブの合同チームが参加し、還暦軟式野球リーグに所属する「国立フレンド・シニア」(東京都国立市)と対戦する。

 現在のシニア野球チームの中核を担う50代後半〜60代の選手が少年だった時代、1965〜73年にかけてV9を達成したジャイアンツこそ、ブラジルの野球少年にとっての日本野球の象徴だった。
 国民的ヒーローだった王、長嶋の活躍を、数カ月遅れで届く雑誌で目にした。1988年に後楽園から東京ドームに変わってもジャイアンツの本拠地は今も憧れの〃聖地〃だ。
 「コロニアの野球人にとっての夢」と白石さんが語る東京ドームでの試合開催に向けた動きが始まったのは昨年4月。
 「仲間うちで実施する方法はないか話し合った」という小川代表。妻細川多美子さんが訪日した際、個人的なつながりのあった元日本テレビアナウンサーの福留功男氏(メディアファーム代表)に相談した。
 細川さんによれば、過去に取材でブラジルを訪問し、サンパウロ市の移民史料館も訪れるなど、日系社会に理解のあった福留氏は「野球対する情熱に感動してくれた」と話す。日本側の大会コーディネーターを引き受け、東京ドームでの試合日程、対戦相手の調整まで無償で請け負った。
 聖、パラナ各州の日系8クラブから有志の18選手を含む関係者42人が訪日する。12月の参加メンバー正式決定から、当日使用する軟式球を日本から取り寄せ、複数回の合同練習の実施など準備も進めた。
 ブラジル野球連盟の大塚ジョルジ会長は「こうした市民レベルでの国際野球交流、しかも東京ドームを舞台にしたものなど過去にない。大いに頑張ってきて欲しい」とエールを送った。