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ジャパンレールパス=JRが運用を厳格化=二重国籍者は要注意!

ニッケイ新聞 2013年3月2日

 昨月、外国人観光客などを対象にJRグループ会社が発行する「ジャパンレールパス」(以下、パス)の入手条件が、二重国籍保持者に限り一部変更になった。
 同パスは、JR各社・路線バスを一定期間自由に使える特別割引乗車券で、国外の旅行代理店などで販売されている。
 これまで二重国籍者は日本のパスポートで入国しても問題なくパスを入手できたが、昨年11月頃、パスを取り扱う当地の旅行代理店のもとに「二重国籍者は引き換え券とパスと交換する権利はない」との通知が届いた。
 それによれば、パスの入手条件は「外国から『短期滞在』の入国資格により観光目的で訪日する外国人旅行者」、もしくは日本国外に居住する日本国籍者で「その国に永住権をもっている」場合、または「日本国外に居住する外国人と結婚している場合」のいずれか。
 二重国籍者は今後、1番目の「短期滞在」の入国資格が必要となる。つまり、外国籍のパスポートで日本に入国し、「短期滞在」のスタンプを押してもらわなければパスを入手できない。なお、日本国籍者の場合はこれまで通り、日本のパスポートとRNE(身分証明書)があればよい。
 JRに確認した所、これらの条件は従来通りだった。要は、運用が厳しくなったということのようだ。
 問題は、在聖総領事館が「明らかに日本国籍を持っていると分かる場合、短期滞在査証は出さない」を基本姿勢としているため、本来入手できない短期滞在査証が必要という矛盾した状況となっていることだ。どうしてもパス購入を希望する場合、二重国籍者であることを〃隠して〃査証を申請するしかない。
 当地における永住権を証明できる書類があればよいが、JRは「外国籍の旅券」や現地領事館が発行する「住民票」を、永住権を証明するものとはみなしていない。
 訪日の際パスを利用していた二重国籍者は、不便を強いられることになりそうだ。