ニッケイ新聞 2013年3月6日
【既報関連】WBCブラジル代表は5日、第1ラウンド最終戦として中国と対戦し、2対5で敗れた。
2回に相手投手の死球・暴投により4番ユウイチが塁を進め、2死3塁に。これをムニスの内野安打で生還させ、先制点を奪取した。7回にも得点しリードを2点に広げる。
好調に試合を進めてきたブラジルだったが8回、5回からマウンドに上がっていたゴウベアが、内野安打を許した後連続で四球を献上し、1死満塁に。代わって入ったビエイラもアウトをとれず、一挙3点を失い逆転を許した。
結局この回5失点、3点差をつけられた状態で最終回へ。最後は代打ファニョニが三振に倒れ、ゲームセット。初めてのWBCは悔しい3連敗に終わった。
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現地で3試合を観戦した本紙WBC通信員辻修平さんのコメント。
メジャーリーガー不参加でもほぼ全員が億単位の年収の日本代表・侍ジャパン、それに比べブラジルチームは全員の収入を計算しても4000万円にも達しません。
日本の報道機関はブラジルを格下と決めつける意見が大多数の中、終盤まで試合を有利に進める善戦を見せました。
この日本戦、強豪として有名なキューバとの対戦を含め、ブラジルの戦いは本当に立派でした。
合宿練習はおろか、選手達はそれぞれのチームで練習し、日本に来てからやっとチーム全員が揃い、わずか2試合の練習試合で本番突入と厳しいスケジュールを物ともせずこの成績、文句のつけようがありません。
日本移民が持ち込み、コロニアが育て、日本、キューバ、メジャーの協力でここまでの成長を果たした〃Beisebol〃 が大きく世界に羽ばたきました。まるで夢を見ているようです。