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「政府との連立は組まない」=カサビ氏が大統領に断り

ニッケイ新聞 2013年3月16日

 前サンパウロ市市長で社会民主党(PSD)党首のジルベルト・カサビ氏が、2014年の大統領選挙まではジウマ政権と同盟を組まないことを明言した。15日付伯字紙が報じている。
 野党の民主党(DEM)から離党し、同じく野党の民主社会党(PSDB)などからの離党メンバーと共に2011年に新党を結党したカサビ氏は、「わが党は右でも左でもなく中道だ」と発言しており、与党と野党のどちらにつくのか、動向が注目されていた。
 同党は、12年の全国市長選挙で市長数で4位の政党となっていた。12年のサンパウロ市市長選の頃から、PSDは選挙後に連立政権に参加とかねてから噂され、数カ月に渡り水面下で交渉を行っていたとされる。
 PSDは、新設の中小企業相と戦略局長官の二つの大臣ポストを提供されていたが、カサビ氏は13日に大統領府でジウマ大統領と会談し、2閣僚の就任を正式に断り、大統領に「14年の大統領選挙まではPSDは連立与党に組する気はない」との意思を伝えた。
 15日付フォーリャ紙の報道では「14年大統領選での支持も白紙」となっているが、同日付エスタード紙によると、カサビ氏は14日の同紙の取材に「PSDはジウマ大統領の再選支援を約束した」と答えている。
 だが、再選支援と連立与党を組むことは話が別で、「PSD内には10年大統領選でジウマ氏に投票した人が少ない」ため、党として連立は組まないことにしたという。
 以前からの報道によると、PSDは提供された大臣ポストの小ささに不満を覚えていたという。カサビ氏は14年のサンパウロ州知事選で再選を狙うジェラルド・アウキミン氏(PSDB)の副知事を希望しているともされ、14年の全国知事選でPT知事候補を相手にPSDが知事選に出馬できる州の数を確保する意向もあったと言われている。