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ロイヤルティで暫定令=最高裁が改定案にストップ

ニッケイ新聞 2013年3月20日

 石油生産に伴うロイヤルティ分割問題で、最高裁のカルメン・ルシア判事が生産地への割り当てを減じ、非生産地への割り当てを増やす改定案の効力停止を命じたと19日付伯字紙が報じた。
 ロイヤルティの分割問題は、上下両院が承認した改定案の一部に大統領が拒否権を発動したが、その後の両院が大統領の拒否権によって変更された修正案を覆したため、石油生産州であるリオ州やエスピリトサント州、サンパウロ州が両院での採決無効を最高裁に訴えていた。
 ロイヤルティは石油生産地の重要財源で、リオ州では、ロイヤルティの取り分が減れば、リオ五輪も含めた大型行事開催はおろか、一般経費の支払いも不能となるとして、州立大学の奨学金なども含む経費の払い出し停止処置をとった。
 これに対しカルメン判事は、新しい分配率が適用された場合に生産地の受ける損失は甚大で、ロイヤルティによる恩恵を受けていた自治体の経済力低下は国益にならないとして、分配率を変える改定案の適用を差し止める暫定令を出した。
 最高裁での全体審議は4月以降に行われるが、それまでは従来の比率でロイヤルティを受け取る事になった生産地は諸手を挙げて喜んでいる。