ニッケイ新聞 2013年3月20日
アマゾニア連邦農牧大学(UFRA、沼沢末男学長)と東京農業大学(大澤貫寿学長、以下東京農大)が7日、同大学々長室で、2010年からの念願であった両校の姉妹校協定を締結した。
調印式には在ベレン総領事館の沼田行雄総領事、UFRAからは沼沢学長夫妻とスタッフ5人、東京農大からは豊原秀和副学長、佐藤孝吉(たかよし)森林総合科学科教授、岩井慎一東京農大国際協力センター事務室長、在学生やベレン在住の農大卒業生、山中正二、佐藤卓司氏(たくし)らが出席した。
協定締結の基本方針は、交流や協力活動を通じた教職員と学生の資質向上、および国際的社会貢献の推進。研究水準の高度化を目指すほか、様々な国際開発協力プロジェクト実施により、蓄積された経験と研究成果の社会還元を図る。
初期提携期間は5年間で、期間内に提携延長を検討する。「年間15人の留学生の交流」「教職員の交流」「学術・研究の交流」の3項目が協定書に盛り込まれた。
沼沢氏がアマゾニア連邦農牧大学初の日系人学長に就任した2009年、当時の名井良三(みょうい・りょうぞう)在ベレン日本国総領事の推薦で翌年10月に東京農大を訪問し、姉妹校協定の話が持ち上がった。
当時、東京農大は一国一校(ブラジルではすでにUSPと提携)を姉妹校の原則としていたため、一時は準姉妹校にとの話もあったが、今回めでたく姉妹校として提携協定締結となった。(下小薗昭仁パラー州通信員)