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浄水の40%が無駄遣い=水漏れや不法配管が原因で

ニッケイ新聞 2013年3月22日

 ブラジルではせっかく処理した水が40%も無駄になっていると、20日付G1サイトが報じた。
 浄水場から送り出した水と家庭や企業が料金を払う水の量の差は、水漏れや不法な取水行為などで生じ、水処理企業の減収や投資減少を招く。40%という数字を欧州の15%や日本の3%と比べると、ブラジルの損失率の高さが分かる。専門家は損失量が10%減れば13億レアル増収と試算。この額は浄水供給のために2010年に投じられた金額の半分だ。
 水道管の長さが50万キロのサンパウロ市では、年2億5千万レアルを投じ、損失率を平均以下の26%まで引き下げた。2020年の目標は15%で、今年は投資額を3億7千万レアルに引上げる。
 ブラジルでは人口が多い自治体の3分の1は新水源を必要としており、浄水の損失防止は飲み水確保のためにも不可欠だ。