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農産物がインフレ率あげる=豊作予想にもかかわらず

ニッケイ新聞 2013年3月26日

 穀物の豊作予想にもかかわらず、農産物の価格上昇が今年のインフレ率を大きく押し上げていると25日付エスタード紙が報じている。
 2012/13農年の穀物生産は1億8500万トンの収穫が見込まれているが、12カ月累計での最大のインフレ圧力は食物となっている。
 3月15日までの拡大消費者物価指数(IPCA—15)は、全体の累計が6・43%だったが、食品価格は、果物/野菜が33・36%、穀物関連が34・09%など、上昇が目立つ。
 特に値上がりしたのは、マンジョッカ粉の140・57%を筆頭に、トマト105・87%、ジャガイモ86・51%、玉ねぎ58・83%、米31・56%、フェイジョン25・27%となっている。
 加工食品は11・44%、半加工食品は16・5%、外食産業は10・03%値上がりし、民間サービス部門の8・82%を上回った。
 この原因について、サンパウロ総合大学(USP)のエロン・ド・カルモ教授は「長期的な視野に立った農業生産と供給計画がなく、ずさんさが目立つ」と語っている。同氏によると、2008年3月にも同じような事態が起きたが「そこから何も学んでいない。全体ばかりを見て、各品目について見ようとしていない」という。
 インフレ抑制要因として期待されているのが、ジウマ大統領が8日に発表した、生活必需品(セスタ・バジカ)16品目でのPIS(社会統合基金)とCofins(社会保険融資納付金)の廃止で、農産物とその加工品でも、肉、コーヒー、バター、砂糖などに減税が適用されている。専門家は、これらの減税処置で、3月のIPCA—15は0・4%ポイント抑制されたと見ている。