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復活祭の食事より高く=食材値上がりで19%も=チョコは6・4%に止まる

ニッケイ新聞 2013年3月29日

 31日の復活祭(パスコア、イースター)の食事は昨年より19%高くつくと28日付G1サイトなどが報じている。
 3月15日までの拡大消費者物価指数(IPCA—15)で食料品がインフレ圧力となっている事は26日付本面でも報じたが、復活祭の時期はインフレの影響もハンバではない。
 ブラジルでは復活祭やその直前の日曜日からの聖週間は肉類を食べない人も多いため、定番料理はバカリャウとジャガイモ、玉ねぎを煮込んだバカリョアーダなどの魚料理となる。今年はバカリャウが安いと言う人もいるが、それでも為替の関係などで平均9%値上がりし、キロ20〜40レアルはするため、サンパウロ市の市場などでは、キロ4レアル位の鰯などを探す人の姿も見られるようだ。
 バンジニュースが行った調査でバカリャウが最も安かったのはバイア州のサルバドールで、キロ18レアルのものもあったという。他方、高い方では、ミナス州ベロ・オリゾンテで89・90レアルで売られていた品と同品質のものが、サンパウロ市では100レアル以上していたともいう。
 一方、バカリョアーダに欠かせないジャガイモや玉ねぎは、魚やオリーブ油などが平均で6・04%の値上げで止まっているのとは対照的に、値段が急騰。需要増を見込んだ値上げだが、「玉ねぎがないバカリャウ料理なんて」という人達は少々懐が痛んでも買っていくのがこの時期だ。
 また、バカリャウなどの魚と同様、この時期に欠かせないのが、チョコレート製のオーヴォ・デ・パスコアや、ドライフルーツやチョコを焼きこんだグラン・パスコアなど。オーヴォ・デ・パスコアは今年、平均6・4%の値上がりに止まったというが、地域や店舗による価格差は依然大きく、サルバドールで35・97レアルで売っていた品が、マット・グロッソ州クイアバでは52・99レアルで売られていたという。
 今年のオーヴォ・デ・パスコアは例年以上に装飾を施したものに人気が集まるなど、庶民の購買力向上や上質嗜好をうかがわせるニュースも流れているが、栄養士達は、同じ重さでも安いチョコはカカオの量が少なく、栄養価が劣る可能性もあるので、値段と共に品質を確かめるよう、うながしている。