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アラゴアス州でピラルク養殖=水産局 丸田さんが発案

ニッケイ新聞 2013年3月29日

 旱魃と戦う乾燥地帯アラゴアス州アグア・ブランカ市で12日、国内最大級「アラゴアノ・セルトン用水路」の一部完工を祝う竣工式が開かれ、サンスイ社と同州水産局による共同事業「ピラルク養殖計画」のお披露目が行われた。
 用水路は全長250キロで、内65キロが完成。すでにサン・フランシスコ川の水が通され、緊急を要する旱魃対策に利用されている。将来的には42都市、100万以上の住民が恩恵を受ける。
 水産局とサンスイ社は用水路完工を機に、用水を利用したピラルク養殖を開始、安定した食料供給と地域の経済活性化を図るという。
 竣工式ではタンク内をピラルクが悠々と泳ぐ中、テオトーニョ・ヴィレラ・フィーリョ州知事と水産局の丸田豊エジソンさん(40、三世)が、ジウマ大統領に事業を説明した。近年漁業に力を入れる大統領が、関心を持って説明に耳を傾ける様子は官報でも報じられた。
 事業の発案者、丸田さんはサンパウロ州サンベルナルド・ド・カンポ出身。ピラシカーバ農大(USP農学部)を卒業し農業技師となり、チラピア養殖等に携わった後、2007年水産局に入局した。現在水産部長として活躍中。
 竣工式に出席したサンスイ社の平崎靖之社長補佐は丸田さんの活躍を喜び、「ブラジル社会のあらゆる場面で日系人が活躍していることを、コロニアの皆さんにも知ってもらえれば」と話した。