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炭酸飲料やジュースに注意=今の子供は糖分とり過ぎ

ニッケイ新聞 2013年4月9日

 ブラジルの10代の間では炭酸飲料やジュースによる砂糖の摂取量が多く、年間で1人26キロを消費していることがわかったと、8日付エスタード紙が報じている。
 サンパウロ総合大学(USP)公衆衛生学科とABC医科大学などのチームは2009年、サンパウロ市、リオ、ベロ・オリゾンテ(ミナス・ジェライス州)、ポルト・アレグレ(南大河州)、レシフェ(ペルナンブーコ州)の5州都で、3〜17歳の青少年を対象に砂糖の摂取量と肥満に対する調査を行った。
 食べ物・飲み物全体での砂糖の摂取量は、11〜17歳では年間18キロまでが理想だが、ブラジルの場合は飲み物だけで26キロを摂取。7〜10歳でも、全体での適正摂取量16キロに対し、飲料だけで19キロ摂取している。
 また、5〜9歳児では、「太り気味」の男児が34・8%、女児が32%と、1989年より20%ポイント上昇。「肥満」は男児が16・6%、女児が11・8%で、共に5%に満たなかった89年よりも大幅に増加している。
 体重増加の一因は、炭酸飲料や市販のジュースの大量消費だ。これらの飲み物を「毎日500ミリリットル(ml)以上飲む」と答えた人は60%、「1リットル以上飲む」が25%、「それほど飲まない」と答えた人はわずか1・3%しかいなかった。
 この調査結果はブラジルの食生活が豊かになったことを表すが、USPのクラウジオ・レオーネ教授によると「ジュースは〃体に良い〃と思い込み、糖分の多さを忘れる親が多い」という。350mlにおける糖分は水が0g、無添加の牛乳が15・8gなのに対し、パックのオレンジジュースは56gだ。
 また、広告などでもビタミンや鉄分の多さを売りにしたものが多く、糖分に触れないことで見落としやすくなるという。