ニッケイ新聞 2013年4月11日
先日来伯した、本門佛立宗宗務本庁の西村淳晨副総長が運営に携わる福祉施設は15カ所。内、大阪市港区波除には、1階は保育園で2階は高齢者施設という、複合型施設もある。出入り口や広場は、両者が交流できる共有スペースとなっている。
こうした複合型の施設は最近日本で増えつつあるようで、用地確保や財政的な負担軽減に加え、高齢者は人生に対し前向きになり、幼児は社会性が身につくなど、両者共にプラスの効果が生まれるメリットがあるという。
もちろん、入居者の心身の健康状態は様々で、実行するにあたって障害は多い。しかし「施設で面倒を見られる」という従来の一方通行的な構図を抜け出し、高齢者が教育に貢献できるという試みは、独居老人が増える当地コロニアや高齢化が進む伯社会に取っても、興味深い選択肢の一つと言えそうだ。(阿)