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長野県人会=初の二世会長が誕生=高田氏「若い会員増やしたい」

ニッケイ新聞 2013年4月17日

 長野県人会の定期総会が1月26日に行われ、高田アルマンド陸男さん(60、二世)が新会長に就任した。二世会長は会設立以降初めて。第一副会長、専務理事にはそれぞれ二世の赤羽ロベルト昇さん(67)、杉本テレザみどりさん(55)が就任し、3人が前会長の北澤重喜さん(82)とともに来社した。
 これまで一世が活動の中心だった同会だが、このたび幹部が二世中心に一新され、〃世代交代〃した形だ。総会では反対する声もあったが、2期4年務めた北澤さんは「いつまで経っても副会長止まりじゃ、責任もってやらない。だから、思い切って皆二世にしました」と力を込める。「全面的に、物心両面でアジュダします」とエールを送った。
 現在の会員数は350〜400ほどで、主な年間行事は親睦旅行、敬老会、日本祭り参加など。最盛期には650家族ほどを数えたが、一世の逝去とともに、会員数は徐々に減っている。
 「思い切って色々変えて、若い人を増やしたい」と声を揃えた3人。具体的には、今月28日に5県人会が参加して愛知県人会館で行われる「屋台祭り」に初めて参加する。出品料理は、同県名物の五平餅だ。杉本さんは「長野の伝統料理を食べてもらいたいから」と意気込む。
 日本祭りには、北澤さんの農場で毎年有志が漬け込みを行う野沢菜漬けを出品している。「人手が足りず、手間もかかるため色々問題がある」ものの、今後も続けたい意向だ。「去年は一千袋くらい売れた。今年もそれくらい売りたいね」と北澤さん。今年は野沢菜漬けに加え、同じく長野名物のおやき、五平餅などの販売も検討している。
 また、来年は会創立55周年を迎える。「長野は、人間は多くないが移住大県」(北澤さん)。今から県知事招聘なども視野に入れ、準備を進める予定だ。
 さらに、「婦人部で手工芸品を作る」「月に一度の県人会便りに、行事報告だけでなく健康ネタなど皆が興味のある話題を載せる」など、その他にも活性化に向けたアイデアを披露し、意欲を見せた。
 その他の今年度役員は次の通り(敬称略、一部のみ)。【第二副会長】大島紘邦、【第一会計】佐藤満、【第二会計】篠原オラシオ裕之、【第一書記日語】春日洋呉、【第二書記】神津ソニアいずみ、【一般理事】菅沼久人、北澤重喜、吉原保、新井均、野沢今朝幸、牧野恒司、斉藤武兵衛、小林進一郎。