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南大河州で牛乳を水増し=発がん性のある薬品混入

ニッケイ新聞 2013年5月10日

 南大河州検察局と農務省、州財務局が、農家から引き取った牛乳に水や尿酸を混入していた運送業者ら8人を逮捕したと9日付伯字紙が報じた。
 不正を行っていた運送業者らは、同州北西部、北東部、西部の農家から集めた牛乳を加工工場に運ぶ際、水と尿酸を加えて量を増やして加工業者に納入していた。当局が入手した情報の中には、容疑者の1人が、自分達のためには薬品などを入れない牛乳を取り分けておくよう電話で指示した記録も混じっている。
 混入された尿酸は発がん性を持つ成分も含んでいるが、医師達は「長い間飲み続ければ健康被害が出る可能性もあるが、現状はそんな心配は要らない程度」とみている。
 財務局によると、運送業者や不正に加担したと見られる人物は2009年から乳酸を購入しており、2012年4月〜13年5月に運んだ牛乳は1億リットルに上る。逮捕者が出たのはイブルバー、セウバッシ、タペラ、グアポレーの各市で、その他に、逮捕状が出たが未逮捕の容疑者が1人、汚職容疑で起訴予定の人物も3人いる。
 問題の牛乳を使った製品はイタラッキ、リーデル、ムム、ラットヴィダの4銘柄で、サンパウロ州、パラナ、サンタカタリーナ、南大河の各州で流通。8日までに150万リットルの製品が回収された。
 回収の対象となる商品は、イタラッキ(ゴイアスイナス製造)製品番号L05KM3、L13KM3、L18KM3、L22KM4、L23KM1、L12KM1。リーデルのボン・ゴスト製とムムの製造番号3ARCのロンガヴィダ・インテグラル、ラットヴィダは2月16日製造、6月16日が賞味期限の品。