ニッケイ新聞 2013年5月22日
国連平和維持活動(PKO)の一環として、コンゴに派遣されている平和維持軍の新司令官に、ブラジルのカルロス・アウベルト・ドス・サントス・クルス大将(60)が指名されたと17日付G1サイトなどが報じた。
2万3700人の兵を指揮する事になったクルス大将は南大河州出身。07〜09年にハイチでの平和維持活動にも従事したベテランで、帰国して退官後は大統領府政策局に配属された。
通常の平和維持軍は市民に対して銃を向けてはならないが、1994年のルアンダでの大量殺人事件以後、治安が乱れ、1996〜2003年には400万人が死亡しているコンゴでは、反体制派が占領した地域の奪還や反体制派の逮捕などにも当たる必要があり、2010年7月の平和維持軍派遣以降、55人の兵士が亡くなっている。
同国内で暴力や犯罪を引き起こす組織を鎮静化し、市民生活を平和に保つための特別部隊の指揮はインド人司令官がとっていたが、同司令官の本来の任期は3月末日で切れていた。
クルス大将の指名は4月下旬に打診があり、17日に発表となったもので、今週中にニューヨークに向かった後、コンゴに派遣される事になる。