ニッケイ新聞 2013年5月23日
福博青年会創立80周年記念式典が6月16日午前10時から、スザノ市イッペランジア区の福博村会(上野ジョルジ会長)の会館で行われる。「全伯でも80周年を迎える青年部は珍しいのでは」と上野会長(63、二世)は強調し、「昔福博に住んでいた方、元会員だったみなさんなど、ぜひ来て下さい」と呼びかけた。
当日は、昔の写真パネルに加え、現在の福博を代表する企業や農家らがミニ展示即売会を実施し、時代と時に変遷してきた様子を感じてもらうという。
例えば、無肥料・無農薬の実践で知られる農家・中村勉さん、錦鯉の養殖をする田辺治喜(はるき)さん、漬物や納豆、豆腐などの日本食材「Takaki」の高木政親(まさちか)さん、デコポンやアテモイアなどの果樹園の寺尾ルイさん、薬草の大浦文雄さん、シメジ栽培の林幸美さん、大規模養鶏で有名な井野一彦(いの・かずひこ)さんらが村会にひしめいている。
その生産品が一堂に会し、現地ならではの値段で販売されるという。高木さん(63、長崎)は「ぜひ展示会を見て、昔との違いを感じて欲しい」と勧めた。
福博村の創立は1931年3月であり、村会自体の創立(35年)より先に男子青年会が33年に生まれた。女子青年会も38年に創立され、後に青年会同士が合併し、現在では村会の中に「青年部」(中西セリオ部長)として収まっている。今も13歳から30歳ぐらいまでの未婚者が28人所属する。
養鶏景気だった60年代が村会の最盛期で、会員150家族を数え、現在も80家族がいる。田辺さん(65、福岡)は「日本語学校の生徒が200人いた時もあった」となつかしそうに語った。