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サンパウロ州=犯罪抑止の警官にボーナス=施行は来年の上半期から=アウキミンは連邦政府批判も

ニッケイ新聞 2013年5月24日

 ジェラルド・アウキミンサンパウロ州知事は22日に記者会見を開き、サンパウロ州での犯罪撲滅に貢献した警察官に対し、半年ごとにボーナスを支給することを明言した。23日付伯字紙が報じている。
 犯罪率低下に貢献した警察官にボーナスを支給するというアイデアは、昨年8月に当時軍警司令官だったロベルヴァル・フランサ氏の口から出ており、今年3月にはフェルナンド・グレラ・ヴィエイラサンパウロ州保安局長もほのめかしていた。
 事前の予想では、犯罪率の低下目標を全てクリアした地域の署の警官に半年ごとに4千レアル、上位10%の警官には最大1万レアルのボーナスが支給されるとされ、アウキミン知事も22日、州政庁での正式発表の数時間前に出演したグローボ局の「ボン・ジア・サンパウロ」内で同様の発言を行っていた。
 だが、グレラ保安局長は非政府団体(NGO)の「ソウ・ダ・パス研究所」との調印の際、地区別の目標やボーナスの額は「ソウ・ダ・パスが様々な研究を行った末に決めるものだ」として、詳細はまだ決まってないことを明らかにした。
 ソウ・ダ・パスは下半期に地区別の犯罪率低下目標を決める意向で、殺人や強盗殺人、強盗といった、命にかかわる犯罪を減らすことを重点目標とするという。同様の対策はリオ州、ミナス・ジェライス州、ペルナンブーコ州でも行われており、同研究所もそれらを参考にするという。ボーナスの支給は14年上半期からで、その前にボーナス支給について法制化する必要がある。
 また会見では、「(成績をあげるための)警察による資料改ざんの怖れはないか」との質問が飛んだが、ソウ・ダ・パスのルシアナ・ギマランエス会長は「不正防止策は必ず施す」と答えた。
 また、アウキミン知事はこの日、ブラジルでの麻薬犯罪増加は「まるで伝染病のようだ」と語った。同知事は「サンパウロ州はサトウキビやオレンジ、大豆、トウモロコシ、コーヒー豆は生産するが、コカインは生産しない」とし、麻薬や武器は国境での取り締まりが甘いから入ってくるのであり、「今やクラコランジアのない市はない」とも語った。
 これに対し、ジョゼ・エドゥアルド・カルドーゾ法相は「今は国と州が敵対するときではなく、手を結ぶべきときだ」とし、「州境での取り締まりは州の責任だ」と批判した。