ニッケイ新聞 2013年5月29日
米国連邦準備制度理事会(FRB、ブラジルの中銀に相当)が金融緩和縮小の可能性を示した事などで、28日の為替が5カ月ぶりに1ドル=2・07レアルを超え、月間で2・7%レアル安と同日付G1サイトが報じた。
28、29日にブラジル中銀の通貨政策委員会(Copom)が開催されるタイミングでの為替の動向が、経済基本金利(Selic)の引き上げ幅などにどのような影響を及ぼすかは不明だが、米国では28日、国債の買い切りオペを実施し、14億4900万ドルの国債を買い入れたという。
バーナンキFRB議長が22日の米国議会で、「景気の勢いが維持されている事が分かれば債券購入ペースの減速もありうる」と証言した事などもあり、米国の動きが注目されていたが、米国の5月の消費者信頼指数はここ5年間で最高レベルを記録している。
今回の通貨政策委員会での基本金利の上げ幅が大きければ外国資本の流入も増えるが、金利の上昇は中銀の市場調査Focusが0・25%ポイント、ロイター調査では0・50%ポイントと予想。市場では、インフレ圧力となるドル高レアル安防止のため、中銀の為替介入も予想している。