ニッケイ新聞 2013年6月1日
総領事館縮小問題で、べレンで反対運動をけん引した山田フェルナンド氏。今回の訪日もそれまで面識がなかった西森ルイス氏のもとに直接赴き、仲介を頼み込んで実現したとか。祖父の義雄氏は28年に移住してべレンで家具製造業「山田商会」を開業し、同地援護協会の創立にも関わった人物だ。ともに訪日した生田勇治氏によれば、「(フェルナンド氏は)経済的なメリットだけを主張して動いたわけじゃない。日本語は話せないが日系社会への思い入れが強く、いつも日伯協会のイベントをアポイオしている」とか。祖父の山田氏も、今回の動きを草葉の陰から見守っていたろうか。
◎
ピラール・ド・スール日本語学校では、2011年の東日本大震災が起きた直後から、毎年上級生らに震災学習を行っている。被災地に生徒全員で作った学校図を贈り、昨年から絵手紙を書いて宮城県の小学校に届けているとか。「被災して今も辛い思いをしている人達が大勢いることを心に留めて、応援する想いを持ち続けるため」と、教師の渡辺久洋さん。
◎
新鮮な海の幸が評判の、サントス厚生ホームのフェスタ・ジュニーナ。食べ放題だった食事の形式を変えたのは、用意した多くの料理が食べ切られることなく、廃棄される状況にあったからなのだとか。今年3月に、長年運営に尽力した遠藤浩・元経営委員長が亡くなったことで、新たな船出を迎えた同ホーム。指宿正義ホーム長主体の運営に切り替わったことを契機に、今回のような見直しが少しずつ進められていくよう。