ニッケイ新聞 2013年6月6日
先週、通勤途中、後ろに連なっていた2台のバスが衝突した。幸いけが人はなかったが、ブラジルでは、いつ交通事故に巻き込まれるかと気が気でない。
当地で運転免許証を取る際、自動車学校で講習を受けた。横断歩道で停止しようとしたコラム子に、担当教官が「歩行者がよけるから突っ込め」と乱暴に言い放ったので、ビックリした覚えがある。
教官の〃指導〃が、方向指示器も出さずに割り込んだり、赤信号を無視したり、マナーのひどい運転手が多い理由の一つだろう。ブラジル人の大らかさは好きだが、命が関わる部分におけるいい加減さは信じがたい。
大イベントを控え、ようやく政府は英語の道路標識の設置を始めたと聞いたが、交通マナーの改善も大課題だ。引っ込み思案なコラム子すら「おい!」と怒鳴らせた当地のトラック運転手。ここは性格改造に向いているかも——と妙なところで感心させられた。(阿)