ニッケイ新聞 2013年6月12日
6、7日に行われたダッタフォーリャ調査によれば、来年のサンパウロ州知事選では、民主社会党(PSDB)のジェラルド・アウキミン現知事続投が最も有力だという。10日付フォーリャ紙が報じた。アウキミン氏は、サンパウロ州工業連盟理事長のパウロ・スカフィ(PMDB)、前サンパウロ市長のジルベルト・カサビ(PSD)の両氏、PTの4人の名前を用いて4パターンで行われたアンケートで、いずれでも52、52、50、42%とトップの支持を得ている。
アンケートの結果によると、現在アウキミン氏の最も有力なライバルになりうるのはルーラ前統領だ。アウキミンとルーラの両氏が立候補する場合、前者に投票するという人は42%、後者に投票するという人は26%で、スカフィ、カサビ両氏が続く。ただし、ルーラ氏自身は一度も出馬の意向を見せていない。
その他、PTのアレッシャンドレ・パディーリャ保健相、アロイージオ・メルカダンテ教育相、ジョゼ・エドアルド・カルドーゾ法相の3人は、それぞれ3%、11%、5%の支持しか得られず、立候補しても現時点で勝ち目はないようだ。
他の政党と異なり、未だ候補者を決めていないPTだが、大統領選をみすえ、ジウマ政権の支持基盤となる州内の政党をまとめることで、約20年にわたって〃PSDB王国〃となっているサンパウロ州を攻略する必要がある。11日付フォーリャ紙によれば、1カ月以内にPTは候補者を決めたい意向のようだ。
フォーリャ紙の取材に応じたPTの戦略参謀でマーケティング担当のジョアン・サンターナ氏は、ルーラ氏が出馬するのが理想的としている。
アウキミン氏は、マリオ・コーヴァス知事が死去した2001年から06年までの1期半州知事を務め、11年から新たな任期に入った。就任から2年5カ月後の現在、アウキミン氏による州政を「最高/良い」と答えた人は52%で、就任直後の11年3月の調査時から4%ポイント上がったが、02年や06年の調査の64%、66%より下がっている。
なお、「普通」「最低/悪い」と答えた人は31%と15%。「最高/良い」と評価をした人は地方が60%で、サンパウロ市の24%より多かった。サンパウロ市でのアウキミン氏への評価は、「暴力の波」と呼ばれた治安の悪化が影響したと見られている。