ニッケイ新聞 2013年6月19日
6月18日の「移民の日」を記念し、17日夜、イビラプエラ区のサンパウロ州議会で「日本人移民105周年記念式典」が盛大に開かれた。昨年は、数人の議員が個人で企画して実施したが、今回は安部順二、大田慶子、飯星ワルテル連邦下議、西本エリオ、羽藤ジョージサンパウロ州議、野村アウレリオ、羽藤ジョルジ、大田正高サンパウロ市義の日系8議員が一致団結して企画した。県連、援協、文協、ブラジル日本商工会議所、日伯文化連盟(アリアンサ)、在聖総領事館の5団体が表彰された。日系諸団体の代表者らをはじめ約450人が訪れ、先祖の苦労と恩恵に想いをはせた。
「日本人移民105周年」と書かれた横断幕が掲げられた壇上に、8議員と受賞団体の代表者らが列席した。両国歌斉唱後、議員の挨拶に移った。
「血と汗と涙の戦いを通し、日本人は尊敬と名声を勝ち取った」(野村サンパウロ市議)、「移民が教えてくれた辛抱、協力、愛といった豊かさに習おう」(安部連邦下議)、「移民が子孫に残してくれた教育に感謝し、これをブラジルにも伝えたい」(大田正高サンパウロ市義)など、各議員は日本人移民の苦労や貢献ぶりを称えると共に、教育や精神的価値など移民の財産をブラジル社会に伝える必要性を訴えた。
続いて、日系社会に長年貢献してきた前述の5団体への表彰が行われた。
文協からは木多喜八郎会長、在聖総領事館からは福嶌教輝総領事、県連からは園田昭憲会長、援協からは菊地義治会長、アリアンサは中谷アンセルモ理事長、商議所の平田藤義事務局長が出席し、各議員から恭しくプラッカを受け取った。
司会をつとめた羽藤ジョージサンパウロ州議は「8人の議員が一つになって式典をしたことが大事。ジッチャン、バッチャンたちも喜んでいるはず」と満足気に語った。
なお、式典の様子は21日午後9時から、TVアセンブレイアで放送される。