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下院がPEC審議を延期=汚職を嫌う国民の声届く?
ニッケイ新聞 2013年6月22日
ブラジルでは様々な理由でのデモが連日続き、負傷者や建物の被害の報告も増えているが、下院が20日、マニフェストの一つとなっている憲法補足法案(PEC)37号の審議の延期を決めたと20日付アジェンシア・ブラジルが報じた。
警部でもあるロウリヴァル・メンデス下議が2011年に上程したPEC37は、市警や連警の捜査権を拡大する一方、検察庁の捜査権を特定の事柄に制限する法案で、検察庁は同法案の上程は政治家を汚職で告発した検察庁への報復行為だと反発していたが、下院が26日に審議を行う事を決めていた。
ところが、全国に拡大した抗議行動では政界汚職などを嫌う国民が同法案に反対するマニフェストも実施。市警や連警、検察庁関係者と討議を重ねているジョゼ・エドゥアルド・カルドーゾ法務相も、19日下院審議を延期するよう求める意向を表明していた。
一連の抗議行動では、コンフェデレーションズ杯やW杯への巨額投資を不満とする国民が保健衛生や教育に回せと叫ぶ場面もあり、「ブラジル民はW杯に反対」と報じる国外メディアもある。だが、コンフェデ杯やW杯に反対する声には、保健行政や教育政策への不満と共に、これらのイベントへの公共支出が予算を大幅に上回っているのが、水増し請求その他の汚職故と考えて抗議する人の声も混じっている。
検察の捜査権を制限するPEC37に反対する声の高まりは、議会への不信感と汚職蔓延を嫌う思いの表明ともいえる。