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福博村の特産物=注目される〝手抜き〟農業

福博村25青年会創立80周年記念祭

ニッケイ新聞 2013年6月22日

 福博村の産業、特産物は下段の広告の通り家内工業を含めて13社ある。上野ジョルジ会長の布印刷、田辺治喜氏の養鯉、井野一彦・槐二(かいじ)兄弟が経営する井野養鶏場、高木政親・政智兄弟経営の高木醸造食品、石橋ジョン氏家族の植木屋(特にモミジ)、千葉ウーゴ夫妻のコチョウラン栽培、林幸美氏経営のシメジ瓶栽培、渡辺勇氏の葉野菜・水耕栽培、中村勉・益江夫妻の野菜栽培、寺尾ルイ氏の寺尾果樹園、ウエン・シャンギ氏のシャンギ製菓、古賀エレーナ氏のパック入り野菜、大浦文雄氏の薬草園。
 このうち、林幸美さんが指導している中村さんの野菜栽培法は、水・肥料・消毒要らずの自然農法で、言わば〃手抜き〃農法。乾期が来れば土が乾いて隙間ができ、酸素が土中深く送られると考え、焦って灌漑(かんがい)などしない〃手抜き〃の農業である。サトウキビに応用すると、普通ヘクタール当たり60から120トンのところ、190トン取れたという。日本から来た学者が調査したところ根が6メートル以上深く入って岩盤に当たっていた。
 コストがかからないという意味で、もうかる農業、大型化、工業化が可能な農業、若者に夢を与える農業として、数年以内に農業の革命が起こると期待されている。林さんは「日本発の新興宗教の宗祖が考えていた農法だ」と説明する。海外ではドイツのルドルフ・シュタイナーがこの農法を推奨している。大規模農業者は、出遅れるとコスト高の高価な商品を抱えて倒産の憂き目を見ることになる。林さんは「早い者勝ち」と言い切る。トラクター会社がまず動き出しているという。