ニッケイ新聞 2013年7月4日
ブラジル福島県人会(永山八郎会長)からの呼びかけにより、7月の県連日本祭りにあわせて喜多方市物産協会関係者3人がブラジル市場調査に初めて訪れることになった。
来伯するのは佐藤彌右衛門(やうえもん)さん、五十嵐隆さん、武藤啓一さんら3人。中でも佐藤さんは、江戸中期の寛政二(1790)年に創業した老舗中の老舗の造り酒屋「合資会社・大和川酒造店」の社長だ。
五十嵐さんも、1931(昭和6)年創業の「喜多方の平打ち太麺」で有名な五十嵐製麺の代表取締役だ。武藤さんは、JICAシニアボランティアとして2年前から野球指導に来ており、7月1日に任期を終えていったん帰国した。17日には他2人とともに再来伯するという強行軍だ。4日間ほど滞在し、県人会および業界関係者と懇談する。
東日本大震災が引き起こした福島第一原発事故の風評被害の払拭を目指して2月に開催された初の「在外県人会サミット」の折に、曽我部威事務局長が喜多方市を訪れて「ぜひブラジルへ」と依頼したところ快諾され、今回実施になったという。永山会長は「いつも県人会は母県に世話になるばかり。今回はお返しのつもりでお世話させてもらう」と意気込む。
レストランを経営するだけに永山会長は「今まではヤキソバだが、これからの日本食はラーメンの時代。県人会の喜多方ラーメンを盛り上げ、郷土の企業のみなさんと手を組んで郷土文化を普及したい」と語った。