連邦政府が大型の予算削減=一般支出で150億レ?=正式発表前に財相が語る=基礎的収支の目標達成は
ニッケイ新聞 2013年7月6日
ギド・マンテガ財相が5日朝、グローボ局のインタビューに応え、150億レアル規模の予算削減を行う予定である事を明らかにした。正式発表は来週だが、国内総生産(GDP)の2・3%以上の基礎的財政収支黒字額確保のため、一般支出を削減せざるを得ない事情は5日付エスタード紙にも掲載されている。
マンテガ財相はインタビューで、生活扶助などの社会政策と投資に関する予算は削減しないとした上、現段階での予算削減予定額は150億レアル以下と発言した。
同相によれば、この時期の予算削減発表は、GDPの2・3%という基礎的収支の黒字額目標達成のためで、そのためには、あらゆる可能性を追求すると強調した。
歳入から歳出を引いた残額に当たる基礎的収支の黒字を一定レベル以上確保する事は、負債の利子返済のために不可欠だが、景気回復が思わしくなく、景気刺激策として工業製品税(IPI)などの減免税を繰り返し、その期間延長なども行う中で、黒字額を確保するのは容易ではない。
連邦政府が掲げるGDPの2・3%という数字は、当初からの目標ではなく、2012年の実績などから再設定されたものだ。また、従来なら、州や市が達成できなかった基礎的収支の黒字額は連邦政府がカバーしていたが、今年からは州や市の不足分をカバーする責任がなくなっている。
にもかかわらず、この時期に予算削減を発表するのは、連邦政府の財政状態がかなり厳しい証拠だ。実際、全国を巻き込んだ〃抗議の波〃の影響でバス料金などの値下げを発表した市長らが、更なる減税を求めた時、これ以上削られる税金はないと抗弁したのはマンテガ財相その人だ。
今回のインタビューで経済活性化計画(PAC)などへの投資と社会政策費の削減はないと明言したのは、ジウマ大統領の看板政策を維持するためだが、それ以外の一般支出削減は、民間消費が落ち込んでいる中でも昂進するインフレ圧力を減らすためでもある。
昨年度の基礎的収支の黒字は、膨れ上がっていた外貨準備高を利用して創設したソブリンファンドの取り崩しなど、市場が予想だにしてなかった方法で、GDPの2・38%を確保したが、昨年は経済基本金利(Selic)も低く、負債の利子も少なくて済んだ。
今年の場合、インフレ対策のための基本金利引上げが3月から始まり、年内もまだ繰り返される見込みだ。政府は当初、インフレより経済成長と考えていたが、インフレや所得の伸び悩みなどで購買力が落ちた国民の消費減は、インフレで必要経費が増している工業界に需要縮小というマイナス圧力も生じさせる。
インフレが支持率低下にも直結する事を認識したジウマ大統領は、基本金利引上げなどを容認する発言をし始めた後も、世論が訴える閣僚数削減などは否定していたが、現在は連立与党やルーラ前大統領からも閣僚数見直しを求める声が出ており、今後の支出削減の一方策となりそうだ。