ニッケイ新聞 2013年7月17日
国連食糧農業機関(FAO)が11日、ブラジルの穀物生産は諸外国を上回るペースで増えており、2013年は世界5位の穀物生産国となるとの見通しだと発表したと12日付エスタード紙が報じた。
穀物生産は世界的に順調で、今年は昨年比7・2%の増収となると見られている。一方、需要の伸びは、家畜などの飼料の分を入れても3・4%と予想されているため、今年の食糧在庫は11・5%増えて、2001年以降で最大の5億6700トンに達する見込みだ。
小麦の生産量は、欧州での収穫が順調な事もあり、6・8%増と見られているが、米国などは干ばつで生産が減少する見込みだ。米の生産量は他の作物ほど伸びておらず、1・9%増で終わると見られている。
トウモロコシの生産量はブラジルやアルゼンチンなどが豊作な事を受け、昨年比9・7%増となる見込みだ。ブラジルのトウモロコシ生産量は新記録を更新する見込みで、予想通りになれば、ロシアを抜いて世界3位の生産国に格上げされるという。
全世界の穀物生産総量は24億トンに達する見込みで、上位5カ国の生産量は、中国5億5190万トン、米国4億2200万トン、EU3億100万トン、インド2億9140万トン、ブラジル9930万トンと予想されている。ブラジルの穀物生産量は、2011年の7800万トンと比べ、年10・2%の伸びとなっており、世界平均の3%と比べて、飛躍的な伸びを記録している。