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若者の自殺率30%も増加=〃タブー〃を公に語ろう

ニッケイ新聞 2013年7月20日

 自殺増加——それを宗教的に禁じるカトリック国ブラジルにおいて、この問題はタブーだ。6月11日付フォーリャ紙には「この25年間でブラジルの若者の自殺率が30%高まった」との刺激的な見出しが踊った。「毎日26人(人口全体で)が自殺しているが、誰もこの話題に触れたがらない」と記者自身が記事の冒頭に記す。
 専門家によれば、この増加率は人口増加率より高い。ロンドン大学が昨年発表した研究によれば西欧諸国、米国、中国、オーストラリアなどでは逆に、若者の自殺率が下がった。
 カンピーナスサンパウロ州立大学の精神科医ネリ・ボテガ氏は「世界では90年代に自殺率が高まり、世界保健機構が予防キャンペーンを張った。それに参加した国々では顕著な自殺率低下が見られた。ブラジルでも公にこの話題を話す必要がある」と強調する。
 命の価値センター(CVV)のロベルト・ゲレルト・パリス理事は「特にネット上の社交サイトにおいて『幸福になる』ことへの社会的な圧力が強く、それが若者にとって『幸福であることが義務』といった緊張感を醸成している」とし、「幸福でない自分は死んだ方がいい」という圧力になっていると分析する。自殺増加の社会的要因をネットにあると見ている。
 とはいえ世界的にみれば、実は当地に自殺はまだまだ少ない。ダッタスス調査によればブラジルは世界73位(10万人中5人)であり、1位リトアニア(同33人)、2位ロシア(30人)、7位の日本(24人)、9位の韓国(22人)などとは比べられない。
 ウィキペディア「Suicidio」項によれば、ブラジル内で最も自殺率が高いのは南大河州(8人以上)、次いで南麻州だ。「1999年から04年の間で、顕著な増加をみせたのは白人系で40歳から64歳の女性」だという。

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