ニッケイ新聞 2013年7月23日
開発などで緑がだんだん乏しくなって来るサンパウロなどの大都市で、公園や広場の近くに建てられたアパートやコンドミニアムが好評を博している。
都会の真ん中に残されたオアシスとも言うべき公園や広場は、緑があるため、目に優しいだけではなく、大気の状態も改善される。木々を訪れる鳥の姿などを楽しむ事が出来る事も、心身ともに健康な空間を求める住民達を喜ばせている。
PDG社が手がけるジャルジン・ダス・ペルディーゼスの大型プロジェクトもその一つで、バラ・フンダ地区に25万平方メートルを確保。同プロジェクトは、約30棟の高層建築を伴う新しい住宅地を創設するもので、中央にはパルケ・ダ・シダーデと名づけられた5万平方メートルの公園が建設されている。
同社は、サンパウロ市東部で、労働者教育レクリエーション・スポーツセンター公園(Ceret)を擁するヴュー・アナリア・フランコ、アクリマソン地区でも二つの広場を取り込んだラッサ・デザインの二つのプロジェクトも手がけている。
プラッサ・デザインでは3〜4寝室のコンドミニアムを建設し、その25%は既に販売が開始されている。ヴュー・アナリア・フランコは2寝室の物件を扱い、こちらも既に25%を売り出している。どちらのプロジェクトも、1平方メートルあたりの単価は、8800レアルとなっている。
公園や広場に近い物件は、日常生活が豊かになるだけではなく、健康面でも利点が大きいため、同じ地域内の物件より価格が約10%高いというが、身近なところに緑がある生活を求める人々からは好評だ。
サンパウロ市内や大サンパウロ都市圏では、ヴィラ・アンドラデのマイス・スチロ・エ・デザイン(Mais Estilo e Design)、バルエリのレゼルヴァ・ド・アウト(Reserva do Alto)など、自然が身近にある事を売り物とするプロジェクトが増えている。バルエリでのプロジェクトは、池を配した公園のあるジャルジン・エスペランサの自然を取り込む形で進められ、多くの人々をこの地域に引き寄せた。(20日付けエスタード・デ・サンパウロ紙より)