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女性がサメに襲われ死亡=消防士の忠告聞かず海水浴中

ニッケイ新聞 2013年7月24日

 ペルナンブコ州レシフェのボア・ヴィアジェン海岸で22日午後、女性がサメに襲われて死亡する事故が起きた。
 被害に遭ったのは、サンパウロ市在住で18歳のブルーナ・ゴビさん。18日に同州オリンダに住む叔父一家を訪ね、当日は、母親や祖母、いとこ達と共に同海岸に行って水浴中にサメに襲われた。
 ブルーナさんは片足を膝上15センチのところで食いちぎられ、病院に運ばれたが、出血が酷く血圧は既にゼロだった。医師達は止血も含め、手を尽くしたが、午後11時30分に死亡した。
 同州で女性の犠牲者が出たのは記録が残る1992年以降初めて。雨降りで波が荒い、満月、7月という条件の時はサメが攻撃的になるという。
 ブルーナさん以前の統計では、過去21年間でサメに襲われた人は58人で、襲撃事件の35・1%は満月の時に起きている。死者は24人で、70・2%は14〜25歳だった。59件の事故の内23件はボア・ヴィアジェン海岸、17件は隣のジャボタン・ドス・グアララペス市ピエダーデ海岸で起きている。
 同州海岸部にはサメに注意するよう呼びかける看板が88枚あり、当日も消防士らが危険だから水から上がるよう注意したが、ブルーナさんといとこのダニエレ・ソウザ・ゴビさんは浅い所なら大丈夫だろうと考え、水浴を楽しんでいたという。
 娘の死をテレビニュースで知った父親は、「私の半身以上を奪われてしまった。地に足が着かない状態だ」と嘆いた。友人や隣人達は、23日の内に埋葬が行われるペルナンブコ州に行きたいという父親の旅費集めに走り回っている。
 事故の1時間前にブルーナさんと電話で話したという恋人のガブリエル・ブリットさんも、「残りの生涯を共に過ごしたいと願っていた女性を失ってしまった」と嘆いている。(23日付グローボ局サイトより)