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AFP 千葉カメラマンが負傷=リオで軍警に棍棒で殴られ

ニッケイ新聞 2013年7月24日

 リオデジャネイロ市で22日夜、リオ州政庁前などで起こった法王の来伯への公費支出に抗議するデモの現場を取材していたAFP通信のカメラマン、千葉康由さん(42、大分)が、警備に当たっていた軍警察に頭を殴られて負傷した。
 「ドンッと押され、別の警官にガツンと殴られた。どうして執拗に攻撃されたのか分からなかった」。翌23日、リオ市内のIML(法医学研究所)で、本紙の電話取材に答えた。
 事件が起こった現場は、激しい衝突の最前線から150メートルほど離れた地区。「デモ隊から火炎瓶が4、5本投げ込まれる状況ではあったが、暴徒が入り乱れるような緊急性の高い場面ではなかった」という。
 衝突の中で気絶、警察隊に運ばれるデモ隊メンバーの姿を写真に収めようとした際、前方に盾を持った警察官らが立ちふさがり、千葉さんの体を強く押した。
 態勢を崩しながらも反抗の意思のないことを、両手を挙げて示したにも関わらず、待っていたのはさらなる追撃だった。
 「再度殴りかからんばかりの勢いだったので、その場から退散した。血が出ていることに気付いたのは、しばらく歩いた後だった」。身に着けていたガスマスクを外し、殴られた左後頭部を触るとヌルリとした感触。すぐに近くにいたボランティアの医師の手を借り病院へ向かった。4センチほどの裂傷で3針を縫った。幸いそれ以外の重大な怪我には至らなかったという。
 「民家のガレージの陰に隠れ、抵抗する気の全くない人に向けてゴム弾を発砲する場面も見た。デモ隊が主張している『Sem Violencia』の言葉の意味を実感できた」と千葉さんは、ため息をついた。