ニッケイ新聞 2013年7月25日
南米初選出の法王を迎えた世界ユースデー(JMJ、Jornada Mundial da Juventude)は、23日の開会ミサで正式に幕を開け、5、60万人の信者が集結したリオのコパカバーナ海岸は人の〃海〃と化した。24日付フォーリャ、エスタード両紙が報じた。
このイベントには23日までに175カ国から33万5千人が参加を申し込んでおり、開会ミサでもありとあらゆる国の旗が揚がった。
また、24日にはサンパウロ州のノッサ・セニョーラ・アパレシーダで法王によるミサが行われ、ブラジル人はじめ各国のカトリック信者が法王を熱狂的に出迎えた。同市での諸行事のためには警官や兵士7700人が出動、厳戒な警備体制を敷いている。
法王の人気は非常に高く、リオ到着の22日午後は、リオのガレオン空港が法王を一目見ようとする人6万4千人であふれ返った。この数は、同空港の1日の平均利用者数4万5千人をはるかに上回る。法王は同日、ガレオンの空軍基地〜グアナバラ宮殿間を窓を開けた普通車、同宮殿〜リオの大聖堂間を左右の防弾ガラスを外したパパモーベル(法王専用車)で移動。周囲をとり囲んだ民衆は法王にカメラを向け、手を振った。
また、法王は24日午前、空軍機でリオを出発し、サンジョゼ・ドス・カンポスを経由してサンパウロ州アパレシーダへ移動。大聖堂でのミサでは、(アパレシーダの奇跡から300年となる)17年の再訪を約束し、祈りの支援を求めた。
一方、23日のリオ市では心配されていたインフラ面の問題が起きた。メトロの電線のショートで2路線全駅が午後4時半頃から2時間余り機能を停止、開会ミサに向かう人を足止めした。乗客が2時間も車両内で閉じ込められた他、駅構内は人があふれ、プリペイドのカードの料金返済を求める長蛇の列もできた。
このために市内のバスは過度に込み合い、タクシーの数も足りず10キロを歩く人もいた。