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カンポ・グランデ「青春」が初戴冠!=第11回YOSAKOIソーラン大会=初の地方開催に10チーム=第2回以来の路上公演も

ニッケイ新聞 2013年7月31日

 躍動感溢れる踊りに、「ハッ」「ソイヤッ」といった独特の掛け声と鳴子の音色—。ブラジルYOSAKOIソーラン協会(浜崎マルセリーノ会長)が主催する『第11回ブラジルYOSAKOIソーラン大会』が28日、過去10回の会場だったサンパウロ市を飛び出し、パラナ州マリンガ市のUNICESMAR内体育館で開催された。全伯から参加した10チームの頂点に立ち、初戴冠の栄誉を勝ち取ったのはカンポ・グランデの『青春』。大会前日には第2回大会以来の路上公演も行われ、それぞれのチームが工夫を凝らし、2日間に渡って観衆を沸かせた。

 グランプリに輝いた『青春』のテーマは「夜明け」。空の色の変化をイメージして、重ね着やマジックテープの着け外しを利用し、5分の演舞の中で3度衣装の色を変える工夫をこらした。
 リーダーのジョニー・セルバーノさん(21)は、涙を流しながら「信じられない! 幸せすぎて今は何も考えられない」と天を仰いだ。
 チームには審査員代表の日系美術家・豊田豊さんから賞金8千レアルとトロフィーが贈られた。
 それぞれ、「永遠のハーモニー」「夢の国」というテーマのもと、アダルト、ジュベニール両部門で1位を獲得したのは、地元マリンガの『最強・ヨサコイ・ソーラン』と『最強・TEEN』の姉妹グループ。
 「永遠の〜」の振り付けを担当したカミカワ・ダニエラ(15、三世)、ワキダ・エリカさん(14、同)は「両チーム共、根底にある理念は〃団結〃。一人一人がチームのために全力を出し切れたことが、結果に繋がった」と満足げに話した。
 現地側実行委員長を務め、サンパウロ市外での初めての大会開催に尽力した田村ミッシェルさん(24、三世)は、「開催が4月に決まってから本当に早かった。この3カ月間が夢のように過ぎた。ジュベニールの部も含めて本当にレベルが高く、充実した大会になった」とほっとした表情を見せていた。
 「夢中になっちゃった」と笑顔で話したのは、同市内から観覧に訪れた帯川静子さん(94、北海道)。「YOSAKOIは他でも見たことはあるけど、予想していたよりずっと良い演技ばかりだった。来年もあるなら、そのために長生きする」と目を細めた。
 【グランプリ】=青春【アダルトの部】=最強・ヨサコイ・ソーラン、グルッポ・サンセイ、改善【ジュベニールの部】=最強TEEN、トモダチ・デ・ビリグイ、花火・ソーラン(ともに1〜3位の順)。