ニッケイ新聞 2013年8月3日
首都ブラジリアから約10キロのグアラーで1日未明、広場で焚き火をしていた路上生活者たちにガソリンの入ったビンが投げつけられ、寝ていた48歳の男性が大火傷をするという事件が起きた。
警察によると、路上生活者4人が焚き火をしていたところ、覆面を被った男性3人が近づいてきて、ガソリンの入ったプラスチック製のビンを投げつけたために焚き火の火が引火した。驚いた路上生活者らは大急ぎで逃げたが、寝入っていたために逃げ遅れたエディヴァン・ダ・リーマ・シウヴァさんは衣服に火がつき、全身火だるまの状態になった。
シウヴァさんの服についた火は仲間の路上生活者が消し止めたが、シウヴァさんは体表面積の7割近い火傷を負い、病院で治療を受けているが重体だという。
警察は路上生活同士のケンカが原因の報復行為と見て捜査を進めているが、犯人達の真の目的は被害を免れた別の路上生活者で、折り悪く寝ていたシウヴァさんが火傷を負ったという。
連邦直轄区では路上生活者が狙われる事件が頻発し、複数の死者が報告されている。16年前に起きた、判事の息子など中流階級の青年のグループがバス停で就寝していた先住民に放火し、被害者が死亡するという事件は、全国に衝撃を与えた。(1日付アジェンシア・ブラジルより)