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「ニンジャ」VS「ゲイシャ」=ブラジル式の新報道合戦?

ニッケイ新聞 2013年8月16日

 6月にブラジル全土で起きたデモは、「この国の真実が知りたい」と欲する若者たちに新しい創造性を刺激した。それが独立マスコミの登場だ。
 この独立マスコミは、全国各地のデモの前線に立ち、そこで実際に起きたことをレポートや写真に収め、ネットを通じて報道している。
 だが、そこで日本人にとっては思わぬことが起きた。その独立マスコミで最も注目されているメディアの名前に日本語が使われたのだ。それが「ミディア・ニンジャ」だ。ニンジャは現在フェイスブックを通して16万人以上、ツイッターを通じて1万9千人以上の人々に対してニュースを発信している。
 ニンジャの存在はブラジルのマスコミに対し、新たな可能性を広げることにも寄与した。だが同時に、この「ニンジャ」という名前が思わぬ影響を及ぼすことにもなる。それが、ニンジャに対抗して立ち上がった新メディア「ミディア・ゲイシャ(GAYSHA)」の誕生だ。
 「ミディア・ゲイシャ」はその名の通り、ニンジャに対抗して生まれたメディアだ。コンセプトもニンジャを強く意識している。例えば、ニンジャのジャーナリストが、ボサボサの髪型にボロボロの服を着て取材をしているのに対し、ゲイシャのメンバーは髪型やメイクをバッチリと決めて、着ている服もカラフルだ。それは構成メンバーにデザイナーやアーティストなどを含んでいるために生じた差のようだ。
 「ニンジャや既存のメディアだけに独占はさせない」とゲイシャのある女性メンバーは語っている。
 ニンジャのライバルになるべく立ち上がったゲイシャは、14日夜の時点で、フェイスブックで約500人、ツイッターで13人に記事を報道しているという。(8月15日付フォーリャ紙より)