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大耳小耳

ニッケイ新聞 2013年8月16日

 大通り沿いで駐車場も広い、ジャカレイ文協会館と日語学校。「こんな交通の便がいい所ないよ」と同文協の役員も鼻高々だ。しかし、もとの敷地はブルドーザーも沈んでしまう、ガマ蛙の繁殖する湿地だったとか。土砂の採掘場も粘土質のため、ヅットラ街道建設時にすら採掘に失敗したという、いわくつきだ。奇跡的な工事の成功で手に入れた会館に鼻高々なのもうなずける。
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 今年で60周年を迎えた高知県人会。あちこちの県人会で会員の高齢化が嘆かれる中、高知の青年部は非日系の友人までメンバーに呼び込み、土佐祭りを開催するなど元気がいい。南米の県費留学生を集め、交流しようとの企画も持ち上がっている。それに触発されてか、今回訪れるアルゼンチン高知県人会も亜国での土佐祭り開催に意欲的とか。
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 二天古武道研究所の岸川ジョージ代表によれば、創立当初の弟子は、日本文化に熱心な非日系がほとんどだったとか。ある程度知名度が上がってきた10年ほど前から「自分のルーツについて学びたい」という日系子弟の数も増え始め、現在は国外含む全体の35%、サンパウロ州に限れば6割近くにまで増加。岸川代表は「若い日系人に日本の精神、魂が足りていないという危機感から始めた活動だけに、やはり嬉しいもの」と笑顔。