ニッケイ新聞 2013年8月20日
15日に退任した連邦検察庁のロベルト・グルジェル長官の後任としてジウマ大統領は17日、ロドリーゴ・ジャノット副長官(56)を指名した。18日付エスタード、フォーリャ両紙などが報じた。
大統領は同氏の〃輝かしい〃経歴を賞賛した上で、「独立した、透明性のある、憲法に忠実な検察庁を統括するのに必要な要素を全て持ち合わせている」と指名の理由についてコメントした。
ジャノット氏はミナス州ベロ・オリゾンテ出身で、同州連邦大学法学部を卒業。消費者の権利が専門で、1984年に連邦検察庁に入庁、10年前に副長官に就任した。
国家連邦検察官協会(ANPR)の予備選挙で、同氏は2人の女性候補(エラ・ウィッコ・テーヴィ、デボラ・ドゥプラット両氏)との接戦の末、511票の最多投票数を獲得した。今後は上院の憲政委員会の諮問を受けた後、正式就任の見込み。任期は4年。
ジウマ大統領は女性の就任を希望していたが、結局はANPRの投票でトップだった人物を指名するという伝統が保たれた。
ジャノット氏は現在上告審理で佳境に入っているメンサロン裁判をはじめ、複数の有力なPSDB議員が関わったとされる「メンサロン・ミネイロ」事件、その他にも捜査の要請が出ている政治家の汚職事件が約30件あり、それらを前任のグルジェル長官から引き継ぐことになる。
ジャノット氏は与野党の議員の間で顔が広いことで知られており、18日付オ・グローボ紙電子版は野党のPSDB、DEMの上院議員らが同氏の指名を賞賛したと報じている。