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来たる!ワールドカップ=開催12都市を簡単に紹介=(5)フォルタレーザ

ニッケイ新聞 2013年8月21日

 北部セアラ州の州都フォルタレーザは、北東部ではサルバドールに次ぐ規模の都市で、観光地としても人気が高い。ブラジルで5番目に人口が多く、都市機能も発達している。
 もともとスペイン人によって発見された土地で、17世紀からはポルトガル人によって植民地化され、一時期はオランダ人の侵略も受けた。1799年、セアラ行政区がペルナンブコ州から切り離され、フォルタレーザが州都となった。
 赤道に近いため、年間を通して高温で高湿度。高級ホテルが並ぶリゾート地として知られており、最大の魅力は、何といっても美しいビーチだ。市内にある、その名も海沿い大通り(アベニーダ・ベイラマール、Avenida Beira-Mar)沿いに連なるイラセマ、メイレレス、ムクリピという名のビーチがその代表格。夕日が沈む時間帯には、その美しい光景を愛でるため、観光客や地元住民が集まってくる。
 市の中心部から11キロのフトゥーロ(ポルトガル語で「未来」の意)海岸は、アトラクションが満載だ。泳いだりサーフィンをしたりするのにも最適で、パラソルの下で、名物のパチーニャ・デ・カランゲージョ(Patinha de Caranguejo、蟹の足のフライ)、パルゴ(鯛に似た魚)の塩焼きを味わう気分は格別かも。
 セントロではゴシック様式のメトロポリターナ大聖堂、アール・ヌーボー様式の正門が圧巻のジョゼ・アレンカール劇場などが見所で、ナイトライフも充実している。 郊外のマラングァペ市まで足を伸ばし、サトウキビを原料としたブラジル原産の蒸留酒「ピンガ」の博物館(Museu da Cachaca)を訪れるのもいいかもしれない。他にも、同じく郊外のアキラス市には「ビーチパーク」という名の遊園地もあり、世界一高いというウォータースライダーも楽しめる。
 W杯が行われるスタジアムは「アレーナ・カステロン」(正式名称ゴベルナドール・プラシド・カステロ)。1973年に建設されたが、2012年に完全にリニューアル。W杯を開催する都市のスタジアムとしてはいち早く完成した。収容人数は6万人以上。
 フォルタレーザはサンパウロから飛行機で3時間半(乗り継ぎなし)ほどで行くことができる。