ニッケイ新聞 2013年8月21日
2014年サッカー・ワールド・カップ(W杯)の入場券の発売が、昨日20日よりはじまった。予想されうる混乱を避けるため、今大会の入場券には様々な工夫が凝らされている。20日付伯字紙が報じている。
W杯チケットの発売は20日午前7時より国際サッカー連盟(FIFA)のサイト(www.fifa.com/ticketing)にてはじまった。
購入希望者は、同サイトに名前やメール・アドレス、どの試合のチケットが欲しいかを登録するが、その時点ではまだ買えない。チケットが購入できるか否かは抽選で決まるからで、早くサイトにアクセスしても買えるとは限らない。
最初の「購入希望」登録は10月10日まで行われ、抽選に当たった人は、11月5〜28日に正式な購入手続きを行う。今回FIFAがこうした方式を取ったのは、「早いもの勝ち」の販売方法の際に起こりがちなネット回線のパンクを避けるためだ。
注目のチケットの値段は別表に掲載の通りだが、サイドラインに平行な、フィールド全体を一望できる席(カテゴリー1)の値段が最も高く、ここは予選グループでも350レアル、6月12日にサンパウロ市東部イタケロン・スタジアムで行われる開幕戦で990レアル、7月13日にリオのマラカナン・スタジアムで行われる決勝に至っては1980レアルとかなりの高額だ。
一方、ゴール裏にあたる部分は安価で、最も安いカテゴリー4では学生や高齢者、生活扶助受給者対象の半額チケットも有効となる。半額券を使えば、グループ予選なら30レアル、最も高い決勝戦でも165レアルで見ることが可能だ。また、身体障害者の場合はカテゴリー1、2のチケットもカテゴリー3の価格で買える。
また、W杯のチケットは郵送してもらえる。コンフェデレーションズ杯ではチケットの受け取りが試合会場になっていたため、試合当日に長蛇の列ができ、混乱を招いたが、今回はその二の舞を避ける。ただし、半額チケットに関しては郵送が認められない。それは、チケット購入者が本当に学生や高齢者、生活扶助受給者かを直接確認する必要があるためだ。
ただ、現時点で決まっているのは日時と会場、開催国であるブラジル代表の予選グループの日程のみで、あとは何も決まっていない。本格的なチケット販売は、12月6日の組み合わせ抽選会の2日後からはじまる第2次発売(14年1月30日まで)からとみられるが、この2次発売分も抽選が行われる。抽選抜きの第3次発売は来年の4月15日からとなる。