ニッケイ新聞 2013年8月21日
先週末に行なわれた「岩手県人会の創立55周年記念式典」。時間短縮のためか、通訳はなかった。しかし最後に4人の日系議員がそろってポ語で長々とあいさつ。「日本からきた慶祝団の方は理解できないのに…」と思っていると、壇上で福嶌教輝・在サンパウロ総領事が達増拓也知事らにこっそり通訳していた。そんなファイン・プレーを司会が紹介、会場は笑顔で拍手。気さくな人柄で様々なイベントに出席することでも評判が良い総領事。ますますその人気が高まりそうだ。しかし議員らも、もうちょっと来賓らの顔ぶれと雰囲気を察してほしいと思うのだが…。
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慶応大医学部派遣団は「医療資源は地域によって違うから、最低4カ所以上訪問を」との肥田ミルトン教授の助言にならい、ブラジル人でも訪れないような無医村地帯で活動中。中でも毎年欠かさないというアマゾンの巡回診療には、「ここで将来の道を決めた人もいた。それだけインパクトが強い」と学生たちも期待に目を輝かす。今月末までの研修が有意義であることを祈りたい。
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作家・島崎藤村の揮毫による古歌4首が彫られている「笠戸丸移民30周年記念碑」があるサンタクルス病院(Rua Santa Cruz, 398, Vila Mariana)で、『島崎藤村を偲ぶ会』が24日午後2時からある。ブラジル藤村会(矢崎逸郎代表)の主催。記念碑を囲んで追悼、献花後、同病院内のサロンで懇談会が開かれる。来社した矢崎代表、梅崎嘉明さんは「希望者には、藤村作品を映像で解説したDVDも配布します」とのこと。問い合わせは矢崎代表(11・3722・0471)。