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来たる!ワールドカップ=開催12都市を簡単に紹介=(6)レシフェ

ニッケイ新聞 2013年8月22日

 「ブラジルのベニス」とも言われる北東部ペルナンブコ州の州都レシフェ。その異名の通り、旧市街には運河が流れ、美しいビーチが魅力の沿岸の町だ。サンパウロから飛行機で約3時間(乗り継ぎなし)で行くことができる。
 ポルトガル人による植民地時代は、サルバドールと同じく、砂糖産業や奴隷貿易で栄えた。17世紀半ばにはオランダ人に占領された時期もあったため、その時代の建物も残っており、旧市街の街並みは歴史を感じさせる。
 レシフェはポルトガル語で「岩礁」。市の中心部から南に5キロのボア・ビアージェン(Boa Viagem)海岸は7キロも伸びる浜辺をもち、天然の岩礁で守られている。この岩礁が町の名前の由来だとか。
 ボア・ビアージェン海岸沿いは、大西洋を臨む高級ホテルが立ち並び、国内外の観光客が訪れるビーチリゾートとなっており、年中気温が高く、いつでも海水浴が楽しめる。その他、大レシフェ圏内のイポジュッカ市にあるポルト・デ・ガリーニャス(Porto de Galinhas)海岸も人気だ。レシフェ市内からバスで移動できる。
 隣町のオリンダは、植民地時代の欧州風建築物の面影が残る歴史地区が、世界文化遺産に指定されている。赤いレンガの邸宅や教会、石畳は古いヨーロッパの雰囲気そのままだが、ところどころに南国らしく椰子の木が生えており、そのコントラストが生み出す独特の美しい風景は必見だ。レシフェからは7キロしか離れていないので、日帰りで行ける。
 他にも、レシフェ市内にある「インスティトゥート・リカルド・ブレナンド」(Instituto Ricardo Brennand)には、オランダ侵略時代の彫刻、家具、タペストリー、絵画、地図、貨幣などが展示されている。庭園や池も擁する広い敷地の中に入ると、まるで中世の時代にタイムスリップしたような感覚に襲われる、不思議な魅力にあふれた場所だ。
 W杯が行われるスタジアムは「アレナ・ペルナンブコ」。レシフェ市内から19キロのサンロウレンソ・ダ・マッタ市にある。収容人数は約4万6千人。既に完成しており、6月にはコンフェデ杯の試合会場の一つとして利用された。