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PSDB=大統領候補選挙実施か?=アエシオ一本化のはずが=衰えないセーラの出馬意欲

ニッケイ新聞 2013年8月22日

 ジョゼ・セーラ氏の14年大統領選への出馬意欲が依然強いことを受け、民主社会党(PSDB)からの出馬が有力視される同党党首のアエシオ・ネーヴェス氏が21日、大統領候補選出のための党内選挙を実施したい旨を語った。21日付伯字紙が報じている。
 PSDB上層部は、14年大統領選で10年以上継続している労働者党(PT)政権を倒すべく、早くからアエシオ氏を候補として擁立する方針を固めていた。5月に行われた党首選でアエシオ氏が選ばれた時点で、アエシオ氏が事実上、同党の大統領候補になるという共通認識が党内外にも生まれていた。
 だが、02年、10年に同党の大統領候補として立候補して敗れたジョゼ・セーラ氏が14年選挙への立候補への意欲を捨てず、PSDBで支持を得られない場合、社会大衆党(PPS)に移籍して出馬する噂もずっと囁かれ続けている。
 こうした状況からアエシオ氏は20日、ブラジリアで、同党の大統領候補選出のための選挙を行いたいとの旨を語った。アエシオ氏は「2009年に私が出馬を希望した際、私も党内選挙を求めた。出馬希望者が2人以上いるときはそうするべきだし、その気持ちは今も変わっていない」とした。09年のときは党内でもセーラ氏擁立の動きが強く、党内選挙は行われなかった。
 一方セーラ氏は、「私は常に党内選挙を支持している。09年のときも支持したし、(サンパウロ市市長選に立候補した)12年だって実際にやったじゃないか」と語っている。
 アエシオ氏は党内選挙は「10月以降に行いたい」と語ったが、これはセーラ氏にとって大きな意味を持つ。選挙法上、セーラ氏がPPSから出馬する場合は10月までに転籍手続きをしなければならないからだ。アエシオ氏の発言には、党内選挙を行うことでセーラ氏を党につなぎとめようとする意図と、セーラ氏の決断を急がせる意図の二つがあると見られる。
 ジェラウド・アウキミン知事はじめ、セーラ氏の膝元のPSDBサンパウロ州支部は党内選挙を支持している。アウキミン知事にとっては、セーラ氏が党内に留まってくれた方が自身の知事再選が有利になる。PSDB党内には「セーラでは大統領選は勝てない」「党内選挙をやったところで勝者は明らか」と反対の声が大きいが、ダッタフォーリャが今月行った「14年大統領選では誰に投票するか」のアンケートでは、アエシオ氏の13%に対し、セーラ氏は15%を獲得している。