ニッケイ新聞 2013年8月23日
保健省は21日、医療政策「マイス・メージコス」に伴い、4千人に及ぶキューバ医師を年内に全国に派遣すると発表した。22日付伯字紙が報じている。
「マイス・メージコス」による第一弾の派遣医師の発表は14日に行われ、全国から要請のあった1万5460人の10・53%にあたる1618人の医師派遣が発表されたが、保健省は21日に、キューバから4千人の医師を受け入れ、年内に派遣する意向であることを発表した。保健省によると、米州保健機構(OPAS)の仲介でキューバとの交渉が成立したという。
この件については、5月にアントニオ・パトリオッタ外相が、6千人のキューバ人医師をブラジルに派遣するための交渉を同国政府と行っていることを明らかにしていた。
6月以降は交渉が凍結されていたが、6月の全国規模でのデモのあと、政府が「マイス・メージコス」計画を発表し、外国人医師の派遣を明言したことから動向が注目されていた。
4千人のキューバ医師の受け入れと派遣のスケジュールは、まず400人が今月26日に来伯、10月に2千人、そして残りの1600人も年内には派遣される。
26日に訪れる400人の医師は他国からの外国人医師らと共に全国八つの大学でトレーニングと評価を受け、承認されない場合は失格となる。
アレッシャンドレ・パジーリャ保健相によると、キューバ人医師はポルトガル語圏での勤務経験があったり、ハイチやアマゾン地方で勤務したりと、国際経験も豊かでキャリアも長いという。
また、「マイス・メージコス」ではキューバ人医師には他の外国人医師が受け取る1万レアルの月給を直接支給せず、OPASに支払われることになる。OPASはキューバの金銭事情を鑑み、同国政府に支払いを行なうという。