ニッケイ新聞 2013年8月24日
2014年のワールドカップはブラジル国内12都市で開催されるが、全スタジアムの席のうち10・4%にあたる6万9717席が、観客席としては使用されないという。すなわち、全スタジアムの66万8474席のうち、59万8757席分しか販売されないことになる。
その席に座ると、ピッチ全体を観ることができないことが主な理由だ。この使用されない席の一部はテレビカメラの設置用スペースを造るのに利用される。非常口付近にある席は、安全性上の問題で販売されないことになった。
この〃死んだ〃席の数は、スタジアムによって異なる。決勝戦を含め6試合が行われるサンパウロ市のイタケロン・スタジアムは6万7349席あるが、実際観客席として販売されるのは5万9955席分。まだ建設途中の6スタジアムの席については、今後の調整で変わる可能性もある。
スタジアムの全部の席を観客席として販売しないのは、FIFAが主催するサッカーの大会では普通のことだとか。FIFAが大会開催の6カ月前にスタジアムの完成を要求しているのは、一席一席を観客席として使用できるかどうかの確認作業を行うためでもある。
なお、20日にFIFAのウェブサイトでチケットの申し込みが始まったが、決勝戦には何と開始後24時間で37万2千枚、開幕戦には34万4千枚への申し込みがあった。
期間中に行われるのは全部で64試合、FIFAは330万枚のチケットを販売するが、このうち、既に3分の1のチケットに申し込みがあったことになる。
ちなみにFIFAは9月9日から、W杯のボランティアの選考を開始する予定だ。ブラジル側のW杯実行委員会のメンバーで元ブラジル代表のロナウドは、「コンフェデ杯ではボランティアの97%がブラジル人だったが、ワールドカップでは外国人ボランティアが必要」と話しており、特に英語、スペイン語が話せる人材が求められているという。(23日付フォーリャ・デ・サンパウロ紙より)