ニッケイ新聞 2013年8月28日
年間平均で320日間日照が観測されるために「太陽の町」と呼ばれる北東部リオ・グランデ・ド・ノルテ州の州都ナタール。人口は約90万人、白い砂浜、砂丘を擁する美しいビーチリゾートを求め、国内外から毎年200万人以上の観光客が訪れる町だ。
20あるビーチの中でも市の南部に位置するポンタ・ネグラ海岸は周辺にホテル、バーなどが集中し、観光客に人気のスポットとなっている。気候は熱帯性で、年間の平均気温は27度、湿度は70%、4〜6月は雨季だ。
ナタールとは、ポルトガル語で「クリスマス」の意味で、市が12月25日(1599年)に誕生したことに由来する。もともとポティグァール族というインディオが住んでいた土地で、植民地時代はポルトガルやオランダ人らの征服を経て、1922年頃から都市化が進んだ。
ナタールのメイン産業は観光業、石油産業。輸出用のメロン、海老、栗、コーヒー、サトウキビなどの生産もさかんだ。
ナタールに行ったら、地元で取れる美味しい海産物、特にエビを賞味したい。フェイジョン・ベルデと呼ばれる豆、キャッサバ等とともに、ココナッツミルク、デンデ油(アブラヤシの果肉から採る油、パーム油)を使ったこの地域独特の味付けが楽しめる。
他にもこの地の郷土料理である干し肉(カルネ・ド・ソル)のステーキ、北東部で一般的なタピオカ(キャッサバの澱粉でできた生地に具をはさんだクレープのような軽食)も試してみたい。
ナタールは、北東部の中でも手工芸品の生産が盛んな町。ポンタ・ネグラにあるショッピングセンターなど、市内に6カ所ある販売所で購入できるので、お土産としても最適かも。
W杯の試合が行われるスタジアムは「アレーナ・ダス・ドゥーナス」。2011年にW杯のためにスタジアムを取り壊し、約4億レアル(予定、約160億円)をかけて同じ場所に新たに建設中。現在の完成度は84%ほど、収容人数は約4万2千人となる予定だ。