ニッケイ新聞 2013年8月28日
スザノ市の安楽美幸さんが文部科学大臣賞を受賞した『外国人による弁論大会』。主催団体である国際交流基金HPに記載されている過去17年分の入賞者らを見てみると、驚くほど日系人と思われるが少ない。安楽さんを除けば、昨年外務大臣賞を受賞した日系アメリカ人のみだった。ぜひ今後のさらなる日系ブラジル人の活躍に期待したいところだ。ちなみにもっとも多いのは、韓国の10人。次いで、中国(6人)となっている。
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今年から『島唄の祭典』の名前に衣替えして行われる琉球民謡協会の民謡大会。その理由を関係者らに尋ねると、「沖縄本部の名称変更に合わせた」のだとか。しかし、インターネットで調べてみると母県の『島唄〜』はすでに今年で7回目を迎えており、名称が変更されたのも当然7年前。このギャップは「島人時間」に「ブラジル時間」が加えられた結果!?
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中日新聞ウェブ版によれば、小学校の持ち物や行事などをまとめた絵本が、今年9月から小学校への入学を控える静岡県浜松市の日系ブラジル人児童に配布される。静岡文化芸術大学で学んだ日系人・金城ジゼレさんが、在学中の学習支援ボランティアの中で、ブラジルにない習慣に悩む児童に接したことをきっかけに、卒業制作(2012年3月卒業)としてまとめたもの。同大学の池上重弘教授が注目し、研究費により1千部を印刷、市教育委員会を通じての配布が決まった。児童らの境遇を理解出来る金城さんらの活躍は、「多文化共生」の実現に向けた大きな力に成り得るはず。