ニッケイ新聞 2013年8月29日
ボリビアのサンタクルス郊外のパウマソラ刑務所内にあるションショコリット(最も警備が厳重な部分)でケンカが発生、その最中に起きたガス爆発などで32人が死亡したが、死亡者の中にブラジル人とペルー人各1人が含まれていた事が判明した。
受刑者同士の勢力争いが原因と見られるケンカが起きたのは23日早朝だ。5時半か40分頃にBブロックの受刑者らがAブロックに侵入してケンカとなり、一方がガスボンベ三つを爆発させた事で火災も発生した。死亡した32人の大半は火災が原因だったとされ、遺体が焼け爛れたために身元の確認に手間取ったケースもあったという。刃物によるケガと火傷とで約50人の負傷者も出た。
死亡したブラジル人は25歳のルイス・カルロス・シウヴァ・デ・アルメイダさんで、罪状や出身地は不明。ペルー人は17歳のクリスチアン・ダザ・グラマドスさんだ。同国の刑務所では子供が6歳になるまでは刑務所内で一緒に過ごす事が認められている事もあり、焼死者の中には2歳の子供も含まれていた。
死亡した32人の内、刑が確定していたのは殺人を犯して捕まった2人だけで、残る30人は判決待ちの未決囚。裁判開始を待つ容疑者も含まれていた。死亡者の大半は17〜30歳だった。
受刑者同士のケンカは7時頃に警官約700人が突入して鎮圧したが、同刑務所は同国でも最もケンカの発生率が高いとされている。
同国の刑務所で収監されている1万3800人の83%は未決囚で、刑務所内の抗争多発と裁判に至るまでの時間がかかり過ぎる事が当局の課題の一つとなっている。もう一つの課題は、親と一緒に刑務所内にいる子供の扱いで、2100人もの子供が刑務所にいるのは同国だけだという。(27日付EFE、同日付フォーリャ紙サイトが掲載)