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在聖総領事館=国費留学生、日本へ出発=壮行会で希望を語る

ニッケイ新聞 2013年9月3日

 「国費外国人留学生制度」により14人が9月に渡日するにあたり、19日、在サンパウロ日本国総領事館で壮行会が開かれた。
 今年同総領事館管轄から合格した留学生は計28人で、近年最多となっている(全伯では約60人)。内、半数は3月に渡日した。9月訪日組は、サンパウロ総合大学(USP)10人、サンパウロ州立大(初参加、UNESP)3人、スザノ市立学校教員1人の計14人。研究、学部、専修、日本語・日本文化、教員研修の5コースに分かれ、1〜5年間日本の大学で学ぶ。
 壮行会には福嶌教輝総領事、中山雄亮副領事、面接官や留学生OBらも出席。留学生らはそれぞれ日本語で自己紹介をし、少し緊張した面持ちで抱負などを語った。
 東京外国語大学に留学するUSP大文学部日本語課の金井健児アラインさん(26、三世)は、「親のデカセギで日本に8年間住んで、暮らしも治安もいい日本の方が好きになった。大学入学以来の夢がかなって嬉しい」と喜びを語った。
 USP大日本語課在籍中のターレス・ベラスコ・フェレイラ・ダ・シルバさんさん(25)は、母親が生け花や折り紙を習っている日本文化愛好者。「小さい頃から日本文化に浸ってきたので、日本文化が大好き。複雑だけど面白い敬語をもっと勉強したい」と目を輝かせた。留学先は京都の立命館大学。
 USP大で電気工学を専攻しているレオナルド・アベ・イシダさん(25、三世)は、横浜国立大学大学院で研究に取り組む。5年前、日本のパン工場でアルバイトし、「日本のことをもっと知りたい」と留学制度に応募した。プロの和太鼓グループ「生」のメンバーとしても活躍しており、「色んな和太鼓グループを見たいし、長唄や民謡、雅楽も勉強したい」と意欲を燃やしていた。
 同研修制度は、日本と世界各国の教育水準向上や相互理解、国際協力の推進をめざし、1954年に創設された。今日までに全世界の約160カ国・地域から約9万2千人が制度を利用した。